気管支炎
気管支炎とは
気管支炎は、肺へ空気を送る通り道である「気管支」に炎症が生じ、咳や痰などの症状が現れる病気の総称です。一般的に「風邪」と呼ばれる上気道炎より深い部分である「下気道」の炎症が生じるために起こります。数日〜数週間で改善する「急性気管支炎」と、数か月〜数年以上にわたって症状が続く「慢性気管支炎」の2種類に大きく分類されます。
気管支炎の原因
急性気管支炎
多くの場合、ウイルス感染(ライノウイルス、アデノウイルス、インフルエンザウイルスなど)が原因です。ウイルス以外にも、マイコプラズマや百日咳菌などの病原体、あるいは細菌の二次感染によって引き起こされることもあります。
慢性気管支炎
最大の原因は喫煙です。タバコの煙が気道を長期間刺激し続けることで炎症が定着します。そのほか、アレルギー体質や大気汚染、化学物質の吸入、副鼻腔気管支症候群といった持病も原因となります。
気管支炎の症状・診断
病状の種類によって、現れるサインや必要な検査が異なります。
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急性気管支炎
・症状:痰の絡まない乾いた咳から始まり、次第に湿った咳(痰を伴う咳)へと変化します。37℃台程度の発熱、喉の痛み、全身のだるさ、咳による胸の痛みなどを伴うことがあります。
・診断:問診や胸部聴診(呼吸音の確認)で行いますが、高熱や息切れがある場合は肺炎や肺結核などの重篤な疾患がないかを確認するため、胸部レントゲン検査やCT検査を実施します。 -
慢性気管支炎
・症状:原因不明の咳や痰が、1年のうち3か月以上、2年以上続く状態を指します。活動時の息切れや、呼吸の際の「ヒューヒュー」「ゼーゼー」という音(喘鳴)が混じることがあります。
・診断:喫煙歴などの生活背景の確認に加え、CTによる画像診断や呼吸機能検査(スパイロメトリー)を行います。これにより、肺気腫などの変化を伴う「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」との鑑別や、肺機能の状態を評価します。
気管支炎の治療
原因に応じた適切なアプローチが必要です。
急性気管支炎
基本的には安静を保ち、水分と栄養を十分に摂ることで、自己の免疫力による自然治癒を待ちます。つらい症状を和らげるため、咳止め薬や痰を出しやすくする去痰薬を用いた対症療法が中心となります。ウイルスには効果がないため、細菌感染が強く疑われる場合を除き、抗菌薬(抗生物質)の使用は通常推奨されません。
慢性気管支炎
最も重要な治療は禁煙です。禁煙によって肺機能のさらなる悪化を防ぎ、症状の進行を遅らせることができます。薬物療法としては、気道を広げる「気管支拡張薬」や、炎症を抑える「吸入ステロイド薬」が一般的です。また、呼吸機能を維持するための運動療法や、重症の場合には酸素療法が行われることもあります。
まとめ
気管支炎は放置すると日常生活に支障をきたすだけでなく、背景に喘息や肺がんなどの重大な病気が潜んでいる可能性もあります。特に3週間以上咳が続く場合は、単なる風邪と自己判断せず、専門医による診断を受けることが大切です。名古屋市にお住まいの方や通勤通学で名古屋駅をご利用の方は、当院に一度ご相談ください。