肺炎
肺炎について
肺炎は「ただの風邪」と軽視されがちですが、進行すると命にかかわる可能性がある疾患です。適切な知識を持ち、早期に受診することが健康な生活を守る第一歩です。こちらのページでは、肺炎について原因から治療方法、セルフチェックまで詳しく説明します。
肺炎とは
肺炎とは、細菌やウイルスなどの病原体が肺に入り込み炎症を引き起こす病気です。肺の奥にある肺胞という小さな袋に炎症が生じ、膿や水分が貯留するため、酸素を体内に取り込みにくくなります。
風邪と混同されやすいですが、両者ははっきりと異なります。風邪は主に鼻や喉などの上気道の炎症であり、肺炎は肺自体の炎症です。ただし、風邪による炎症がきっかけとなって細菌が肺へ入り肺炎を併発するケースは非常に多いです。
肺炎の原因
肺炎の原因は「感染性」と「非感染性」に大別されます。
- 1. 細菌性肺炎:最も多い原因は肺炎球菌です。ほかにもインフルエンザ菌や黄色ブドウ球菌などが原因となるケースがあります。
- 2. ウイルス性肺炎:インフルエンザウイルス、RSウイルス、新型コロナウイルスなどが挙げられます。
- 3. 非定型的な微生物:マイコプラズマなどが含まれます。
- 4. その他:誤嚥性肺炎(食べ物や唾液が誤って気管に入る)、免疫異常、薬剤の影響なども原因となります。
肺炎の症状
原因や患者さんの状態により症状は異なりますが、代表的なものを挙げます。
通常の肺炎
高熱(多くは38℃以上)、激しい咳、黄色や緑色の粘性の痰、胸の痛み、息切れが主な症状です。全身倦怠感や食欲不振を伴うこともあります。
高齢者では、典型的な症状が現れにくく、「なんとなく元気がない」「食欲が落ちた」「ぼんやりしている」といった変化のみの場合もあり、注意が必要です。
マイコプラズマ肺炎
非定型肺炎に分類され、痰を伴わない乾いた激しい咳が長く続くのが特徴です。小さなお子さんなどの若年層に多い傾向があります。
間質性肺炎
肺胞を支える間質に炎症が生じる病気で、肺が硬くなるため酸素取り込みが難しくなります。主な症状は、階段や坂道での息切れ、痰の伴わない乾いた咳、倦怠感などで、進行は数年かけてゆっくりです。
肺炎症状のセルフチェック
以下の項目に該当する場合は、風邪だけではなく肺炎の可能性があるため、早めに受診してください。
- 原因不明の咳や痰が3日以上続く
- 痰に血が混じることがある
- 発熱が5日以上続く
- 日常生活で息切れしやすい
- 突然体重減少や強い疲労感を感じる
肺炎の診断
診断を確定し病期を判断するため、以下の検査を組み合わせて総合的に判断します。
- 胸部レントゲン(CT)検査:肺に炎症があると白く映るため、診断に不可欠です。
- 血液検査:白血球数・CRPなどを確認し、炎症の程度を評価します。
- 喀痰検査:痰中の細菌やウイルスを特定し、適切な薬を選びます。
- 迅速検査:インフルエンザや新型コロナ、尿中の肺炎球菌抗原などを短時間で調べます。当院では1度の検査で8種類のウイルスと4種類の細菌を検出することができる、「スポットファイア」を用いた検査も可能です。
- 呼吸機能検査:間質性肺炎の可能性がある場合、肺の膨張性や酸素取り込み能力を測定します。
肺炎の治療
治療は原因に応じた「原因療法」と症状を和らげる「対症療法」を組み合わせて行います。
- 薬物療法:細菌性が疑われる場合は抗菌薬を使用します。ウイルス性の場合は抗ウイルス薬を使うこともありますが、多くは自然回復を待つ対症療法です。
- ※抗菌薬は症状が良くなっても自己判断で中止せず、処方薬を指示通り飲み切ってください。耐性菌の原因となります。
- 対症療法:咳止め・痰を出しやすくする薬・解熱剤などを用います。
- 酸素療法:酸素不足が著しい場合には酸素投与を行います。
- 安静と休養:薬だけでなく、十分な休養と水分補給、体を温かく保つことを心がけてください。
肺炎は早期発見・早期治療が何より重要です。セルフチェックの中で、該当する症状がある方は、名古屋市名古屋駅前の柊なごや呼吸器クリニックへ一度ご相談ください。